西武“ドタバタ”コロナの始末記　隔離中に極度のストレス訴えたニール、４５万円かけ広島からタクシー帰宅

　広島遠征中にチーム内で新型コロナウイルス陽性者を出した西武。本拠地から離れた遠征先で隔離措置となった選手を、どうケアするかでも頭を悩ますこととなった。
　
　西武は５月３１日、前日３０日の試合後に１軍の監督、コーチ、選手、スタッフ計８１人に実施したＰＣＲ検査で全員が陰性だったと発表。同２７日に源田壮亮内野手（２８）のコロナ陽性を確認後、連日の検査で新規感染者は出ておらず、日本ハムや広島が見舞われたような感染拡大は避けられたようで一安心だ。ただ、源田の濃厚接触者と管轄の保健所に判定されたザック・ニール投手（３２）、木村文紀外野手（３２）は隔離期間中。源田と木村がまだ広島市内にとどまっている一方で、ニールはすでに帰京している。

　球団関係者は「まずチーム宿舎から広島市内の別のホテルに隔離となったが、なじみのない土地で球団スタッフとも接触できない孤独な生活に『とても耐えられない。何としても帰らせてくれ』と極度のストレスを訴えたので、なんとか帰宅できるよう保健所に掛け合った」と明かす。

　保健所に出された条件は、交通手段に公共交通機関を一切使わず、コロナ患者移送用のタクシーで帰京させたうえで、隔離期間が明ける６月１２日までは誰とも会わないこと。「それでもいい」と条件を飲んだニールは、タクシー代４５万円（球団負担）をかけ帰宅した。

　隔離となったのが、札幌や那覇など車移動が難しい遠征先でなかったのは、まだ不幸中の幸いと言うべきか。なお、木村も同じ条件で帰宅を認められたが、腰への負担を考えて辞退したという。

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